ウォー(War)-Part1(1971年、1972年、1973年、1975年)

ウォー
(War)
1960年代後期から1970年代にかけて、米国のウェストコーストを本拠にラテン、ジャズ、ロック等の要素をミックスした独自のサウンドを構築していた個性的なファンクバンド。
1962年、カリフォルニア州ロングビーチ出身のドラマー、「ハロルド・ブラウン/Harold Brown」と同じカリフォルニア州サンペドロ出身のギタリスト、「ハワード・E・スコット/Howard Scott」は「クリエイターズ/Creators⇒ セニョール・ソウル/ Senor Soul」というバンドを結成(1962年から69年まで)。1965年にシングル"Burn Baby Buern"を発表。その後1967年までにベーシストの,「B・B・ディッカーソン/B.B. Dickerson」,、オルガン&ピアノの,「ロニー・ジョーダン/Lonnie Jordan」、サックス&フルートの「チャールズ・ミラー/Charles Miller」が加わり、ロミオズというバンド名で活動。(当時、ボビー・ウーマックがギタリストとして参加していた時期もあり)。1969年頃、バンドはベーシストがB・B・ディッカーソンからピーター・ローゼンに代わり、パーカッション担当として,「パパ・ディー・アレン/Papa Dee Allen」が参加。その後、彼らのライヴ・パフォーマンスを見たイギリスのシンガー、エリック・バードンが彼らにほれ込み、すぐに彼らに声をかけ自分のバック・バンドになってくれるよう要請。また、無名のハーモニカ・プレイヤー、,「リー・オスカ/Lee Oskar」も同じ会場に来て彼らのライヴ・パフォーマンスを見ていました(1968年までにデンマーク出身の彼もこの後、バンド唯一の白人メンバーとして活躍)。エリック・バードンは元々イギリスのアニマルズというグループにいた人物。このアニマルズは、「朝日のあたる家」「悲しき願い」などの大ヒットで知られる。1969年、アニマルズを解散させたエリック・バードンを中心に「Eric Burdon & War」として活動を開始、翌1970年のアルバム「宣戦布告」から「スピル・ザ・ワイン/Spill The Wine」のヒットで注目を浴びいきなり米国でチャートヒット2曲を記録して成功を収めますが、ツアーなどに参加できず(1971年2月、ヨーロッパ・ツアーの最中に、エリック・バードンはウォーのメンバーと別れてしまう。これにはいろいろな説が流れていて、「突然失踪した」というものもあれば、「病気で倒れた」という説もある。エリック自身は、「単に声が出なくなったので、ツアーから降りた」だけだといっている。71年に脱退)。バードンは2枚のアルバムで抜け、その後は「ウォー/War」だけで活動、バンド名も、71年から正式に「ウォー/War」と改名。「ジェリー・ゴールドスタイン/Jerry Goldstein」のプロデュースの元、単独でのアルバム制作に取りかかり、ウォー単独のアルバム「オール・デイ・ミュージック/All Day Music」(1971年)が発表。そこからシングル/"Slippin' Into Darkness"が全米16位のヒット、「世界はゲットーだ /The World Is A Ghetto」(1972年7位)、「シスコ・キッド/ The Cisco Kid」(1973年2位)、"Gypsy Man"(1973年2位)、「仲間よ目をさませ!Why Can't We Be Friend?」(1975年6位)、「ロー・ライダー/Low Rider」(1975年7位)、"Summer"(1976年7位)など、バンドはファンクやラテン、ソウルを吸収したグルーヴィなサウンドと、ストリートから発信するメッセージ性の強い歌詞を武器に重要作品を次々と連発。1969年以降は「ジェリー・ゴールドスタイン/Jerry Goldstein」のプロデューサー・プロジェクトとも言えますが、「Howard Scott:Howard E. Scott」,「Lonnie Jordan」もアルバム「世界はゲットーだ /The World Is A Ghetto」以降からアシスタント・プロデューサーとなり、作詞・作曲は大半の曲で在籍メンバーがクレジットされています。ウォー(War)は70年代に興隆したLAファンクの元祖的存在として、米国のロック・シーンに一時代を築いたといっても過言ではない。2008年にはエリック・バードンを迎えて、エリック・バードン&ウォー名義による37年ぶりの再結成コンサートが開催された。因みに、オリジナル設立メンバーのうち、ハワード・スコット、ハロルド・ブラウン、BBディッカーソン、リー・オスカー(ハーモニカ)の4人は一緒にバンド活動をしているのだが、ウォーと名乗れず、現在は「ロウライダー・バンド」と名乗って、多くのライヴ活動をしている。ウォー(War)はかつて、1970年代に来日し、後楽園でライヴを行っています。

改めてオリジナル・メンバー
Howard Scott(G/Vo)
B.B. Dickerson(B)
Lonnie Jordan(Organ)
Harold Brown(Ds)
Papa Dee Allen(Conga)
Charles Miller(Cl/Saxes)
Lee Oskar(Har)-WAR結成から79年まで在籍
途中、脱退したエリック・バートン(元アニマルズ)もWarを立ち上げたメンバーの一人。

.※エリック・バードン
(Eric Burdon)
本名「Eric Victor Burdon」
1941年生まれ
:英国ニューキャッスル・アポン・タイン出身
シンガー(ロック・ブルース・R&B),ソングライター,バンドリーダーとして活動。
60年代を代表する男性ボーカリストの一人で高い評価を得ていますが・・・・・・・・。
62年に結成(メンバー固定)した「Kansas City Five」には「Eric Burdon」,「Alan Price」,「Hilton Valentine」,「John Steel」,「Bryan 'Chas' Chandler」の5人が参加、互いにローカルバンドで共に活動した経歴もあります。メンバーを固定したとされる「Alan Price」は、「Animals」と改名し世界的な成功を収めた65年にバンドを脱退。1969年に参加した「Senor Soul」は参加と同時に「Eric Burdon & War」と改名。70年に米国でチャートヒット2曲を記録して成功を収めますが、ツアーなどに参加できず脱退。71年以降は自身の健康に合わせた活動となり、同71年に「Eric Burdon Band」を自ら結成、ソロクレジットでも同71年に初アルバム「Guilty」をリリース。
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チャールズ・ミラー
(Charles Miller)
(June 2, 1939 - June 14, 1980)
カンザス州オレイサ出身のミュージシャン
サックス&フルート奏者
1980年に死去(享年41歳)

パパ・ディー・アレン
(Papa Dee Allen)
1931年生まれ
カリフォルニア州ロングビーチ出身
パーカッショニスト
1988年演奏中に心臓麻痺で倒れ、そのままこの世を去ってしまいました。(享年57歳)

1980年代になって、久しぶりに彼らに脚光があたる状況が生まれますが、残念なことにこの頃には、オリジナル・メンバーのほとんどは、すでにバンドを去った後でした。
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今回、Part1として、アルバム「オール・デイ・ミュージック./All Day Music」(1971年)、「世界はゲットーだ /The World Is A Ghetto」(1972年7位)、『Deliver The Word』(1973年)、「仲間よ目をさませ!/Why Can't We Be Friend?」(1975年6位)を紹介。、次回、Part2は、MCA移籍1作目となる『Galaxy』(1976年)を紹介したいとおもいます。
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1971年 
All Day Music/War
大出世作『The World Is A Ghetto』の前年にリリースされた傑作『All Day Music』。高い演奏能力に支えられたファンク/ラテン/ロック/ジャズのハイブリッド・サウンド。ライヴ音源の「Baby Brother」は、リー・オスカーのハープが主役のスワンプなブルーズ・ナンバー。

1971
All Day Music/War
Side one
1."All Day Music (Jerry Goldstein, War)
2."Get Down"(Goldstein, War)
3."That's What Love Will Do"(Milton James, War)
4."There Must Be a Reason"

Side two
1."Nappy Head (Theme from Ghetto Man)"
2."Slippin' Into Darkness"
3."Baby Brother"

Producer/Jerry Goldstein, Chris Huston, War

Personnel
Howard Scott – guitar, percussion, vocals
B.B. Dickerson – bass, percussion, vocals
Lonnie Jordan – organ, piano, percussion, vocals
Harold Brown – drums, percussion, vocals
Papa Dee Allen – conga, bongos, percussion, vocals
Charles Miller – flute, alto, tenor and baritone saxes, percussion, vocals
Lee Oskar – harmonica, percussion, vocals

All Day Music

アルバムからの先行シングル、陽だまりと土の臭いのラテン・ソウル。ジャジーでもあり、ロックっぽく、何とも気持ちいいグルーヴ

Get Down

後の「Cisco Kid」にも通じるチカーノ・ファンク

That's What Love Will Do


Slippin' Into Darkness(全米16位のヒット)

ボブ・マーリーも思わずパクッてしまった。
ゴスペルの祈りとゲットー直送のファンクネスを結び付けたウォーの代表曲
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1972
The World Is A Ghetto/War
この72年作『The World Is A Ghetto』は、ウォー名義では3枚目のアルバム。これがまさかの大ヒットを記録、2曲のシングルはいずれも全米チャート・トップ10入り、アルバムもチャートを制し、更に翌73年の年間アルバム・チャート1位を記録。
ゆったりとしたファンク・グルーヴのルーズさがカッコいい「The Cisco Kid」。リー・オスカーのハーモニカが郷愁を誘うカントリー・パートと、ジャジーなインプロヴィゼーションが交互に立ち現れる「City,Country,City」。タイトル曲「The World Is A Ghetto」はへヴィーでスローな名曲。

1972
The World Is A Ghetto/War
Side one
1."The Cisco Kid"
2."Where Was You At"
3."City, Country, City"

Side two
1."Four Cornered Room"
2."The World Is a Ghetto"
3."Beetles in the Bog"

Producer/Jerry Goldstein with Lonnie Jordan and Howard E. Scott

Personnel
Howard Scott – guitar, percussion, vocals
B.B. Dickerson – bass, percussion, vocals
Lonnie Jordan – organ, piano, timbolies, percussion, vocals
Harold Brown – drums, percussion, vocals
Papa Dee Allen – conga, bongos, percussion, vocals
Charles Miller – clarinet, alto, tenor and baritone saxes, percussion, vocals
Lee Oskar – harmonica, percussion, vocals

The Cisco Kid


Where Was You At


Four Cornered Room


City,Country,City


The World Is a Ghetto

(ジョージ・・ベンソンのカヴァーも有名)
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Deliver The Word /War 
1973年の年間アルバム・チャート1位を記録した『The World Is A Ghetto』の次にリリースした1973年リリースの4枚目のアルバム『Deliver The Word』。
大ヒット作の次ということで、バンド・メンバーにはかなりのプレッシャーがかかっていたようだが、アコースティックギター、パーカッションが見事に絡む情熱ファンクトラックA3「Gypsy Man」や、ファンキーなオルガンをフューチャーしたB1「Me And Baby Brother」、カリビアン風なB3「Southern Part Of Texas」を収録!!黒いストリート臭が煙るファンク/ラテン/ロック/ジャズのハイブリッド・サウンドを展開。幾分地味な印象のアルバムではあるけれど、音楽的な豊穣感は前作以上だと個人的におもっています。

1973
Deliver The Word /War
Side One
1."H2Overture"
2."In Your Eyes"
3."Gypsy Man"

Side Two
1."Me and Baby Brother"
2."Deliver the Word"
3."Southern Part of Texas"(War, Jerry Goldstein)
4."Blisters"

Producer/Jerry Goldstein with Lonnie Jordan and Howard Scott

Personnel
Howard Scott – guitar, percussion, vocals
B.B. Dickerson – bass, percussion, vocals
Lonnie Jordan – organ, piano, ARP violins, synthesizer, timbales, percussion, vocals
Harold Brown – drums, percussion, vocals
Papa Dee Allen – conga, bongos, percussion, vocals
Charles Miller – clarinet, alto, tenor and baritone saxes, percussion, vocals
Lee Oskar – harmonica, percussion, vocals

H2 Overture

ビューティフルなジャジー・メロウ・インスト

In Your Eyes

猥雑なグルーヴが蠢くラテン・ファンク

Deliver The Word

哀愁メロウのタイトル曲

Gypsy Man

長尺ブルージー・ラテン・ファンク

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Why Can’t We Be Friends/War
ウォーの代表作とされることも多い、1975年のアルバム『Why Can't We Be Friends?』。
演奏能力の高さ、楽曲の良さは相変わらずで、色々な人にカバーされ、時代を超えて愛される名曲「Why Can’t We Be Friends」やNice & Smooth「Funky For You」でサンプリングされていた「Heartbeat – Leroy’s Latin Lament(Medley)」をはじめ、彼らの魅力のファンクを中心とした雑多な音楽性が存分に味わうことができる名盤!!

1975
Why Can’t We Be Friends/War
SIDE-A
1.Don’t Let No One Got You Down
2.Lotus Blossom
3.Heartbeat – Leroy’s Latin Lament(Medley)
4.Lonnie Dreams
5.The Way We Feel
6.La Fiesta
7.Lament

SIDE-B
1.Smile Happy
2.So
3.Low Rider
4.In Mazatlan
5.Why Can’t We Be Friends?

Producer/Jerry Goldstein with Lonnie Jordan and Howard Scott

Personnel
Howard Scott – guitar, percussion, vocals
B.B. Dickerson – bass, percussion, vocals
Lonnie Jordan – organ, piano, timbales, percussion, vocals
Harold Brown – drums, percussion, vocals (credit missing from LP cover)
Papa Dee Allen – conga, bongos, percussion, vocals
Charles Miller – clarinet, alto, tenor and baritone saxes, percussion, vocals
Lee Oskar – harmonica, percussion, vocals

Don’t Let No One Got You Down


Lotus Blossom

エレガントなピアノ曲

Heartbeat


Why Can’t We Be Friends?


Low Rider


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